時を超えて残る鉄の記憶、津田沼1丁目公園のK2型機関車134号【船橋百景】
船橋市とその周辺で、きれいな風景、楽しいオブジェ、変わった建物、面白い現象を写真に収める「船橋百景」
津田沼駅から歩いて3分ほどのところにある「津田沼1丁目公園」
その真ん中に、立派な上屋をかけられた古い蒸気機関車が大切に保存されているんです。この機関車、実は100年近い歴史を持つ貴重な鉄道遺産なんですよ。
この船橋百景のネタも、皆さんから募集しております。可愛いオブジェ、不思議な石碑、面白い建物などなど、お気軽にご応募ください。
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アクセス 津田沼1丁目公園
場所はこちら。
軍事から平和利用まで、激動の鉄道史を歩んだ機関車
この機関車の正式名称は「K2型機関車134号」といいます。説明板によると、陸軍鉄道第2連隊が津田沼に本部を置いていた時代に使用されていた機関車で、当時は新京成線が走っている場所に敷かれた陸軍演習線で機関車として活躍していました。
鉄道連隊は、戦地での鉄道建設や修理、運転を担う専門部隊でした。
津田沼から千葉、松戸方面へと演習線を延ばし、軽便鉄道の敷設や撤去、機関車の運転訓練を行っていました。この134号機は、そうした訓練で実際に使われていた本物の機関車なのです。
戦後を生き抜いた数奇な運命
終戦後、この機関車の運命は大きく変わりました。西武鉄道に譲渡され、民間の鉄道会社で第二の人生を歩むことになったのです。
その後、引退してからは東京の西武鉄道ユネスコ村に保存されていましたが、同施設が閉園する際に、「鉄道連隊ゆかりの地」である津田沼に戻ってきました。
現在、鉄道連隊で使われていた機関車で日本に残っているのは、この134号機と東京都練馬区にあるE18号機のみとされています。
つまり、ここ津田沼で見ることができるのは、全国でも2台しかない貴重な鉄道遺産なのです。
間近で見る迫力の機関車
実際に公園を訪れると、その迫力に圧倒されます。青黒い車体に白い蒸気ドームが映える美しいデザインで、細部まで丁寧に保存されています。
運転室の窓から内部の計器類も見ることができ、当時の技術レベルの高さを感じることができます。
機関車は柵で囲まれているため内部への立ち入りはできませんが、外からでも十分にその姿を堪能できます。
特に正面からの姿は威風堂々としており、かつてこの機関車が煙を上げて走っていた姿を想像することができます。
せっかく津田沼を訪れたなら、千葉工業大学の煉瓦門も合わせて見学するのがおすすめです。徒歩10分ほどの距離にある同大学の通用門は、この機関車と同じく鉄道連隊時代の遺構で、国の登録有形文化財にもなっています。
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津田沼1丁目公園 施設情報
- 住所:千葉県習志野市津田沼1-4
こちら読者の方から写真付きで情報提供をいただきました。ありがとうございます。
